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【第14回】SNS広告を活用するために知っておきたいこと

企業のSNSアカウント運用において、広告を上手に使いこなすことは認知度向上やフォロワー数増加などのKPI達成のための有効な手段の一つです。SNS広告の活用を検討するにあたって知っておきたい基本的な情報についてご説明します。


各SNS(Facebook、Instagram、Twitter)広告の特徴

まずは、各SNSが提供する広告がそれぞれどこに、どのように表示されるのかを知っておきましょう。

Facebook広告

ニュースフィード上(①)や、ニュースフィードの右側にあるカラム(②)などに表示されます

既存顧客と似たユーザーに対して広告を表示させることや、居住地、年齢、性別、趣味・関心、ページの閲覧履歴など、詳細なターゲット設定が可能です。

また、友達の投稿と広告が並んで表示され、友達が「いいね!」を押しているかどうかがわかるため、親近感を持ってもらいやすいのが特徴です。


Instagram広告

Facebook同様、詳細なターゲット設定が可能です。フィード上やストーリーズ枠に表示され、ビジュアルの美しさや世界観が重視される点が特徴です。


Twitter広告

タイムライン上に表示されます。ターゲットの絞込みに「フォロワーが似ているアカウント」や「キーワード」などを設定できる点が特徴です。

SNS広告は、クリックやフォロー、「いいね!」など、ユーザーのアクションに応じて課金されます。友達の投稿とまざって表示されるため自然な形でユーザーの目に触れる一方、内容によっては嫌悪される可能性もあります。広告のつくり方には慎重さが求められるといえるでしょう。


出稿の流れ(Facebook)+広告ポリシー

広告出稿にあたっては、広告出稿の目的やターゲットを設定する必要があります。具体的に何を予め決める必要があるのか、Facebook広告を出稿する時の流れを例に、確認していきましょう。

Facebook広告出稿の流れ

(1)広告を出す目的を選択する
「ブランドの認知度アップ」「リーチ」など、11種類の中から広告出稿の目的を選びます。

(2)ターゲットを選択する
広告のターゲットユーザーについて、居住地や年齢、性別をはじめ、興味・関心の対象や子どもの有無などを設定できます。

(3)掲載条件を設定する
広告を表示する場所や、予算、掲載期間(開始日と終了日)を設定します。

(4)広告テキストや画像を設定する
表示する場所に合わせて、用意したテキストや画像を設定します。

各SNS広告の広告ポリシー

広告主は、出稿する広告に関する責任を負う必要があります。各SNS広告には、広告ポリシーが定められており、広告できる商品やサービスや、広告表現の内容などには制限があります。

広告ポリシーに反する広告を出稿することのないよう、あらかじめ対象となるSNSの広告ポリシーに目を通して把握しておきましょう。

参考:

Facebook/Instagram広告ポリシー

Twitter広告ポリシー


広告運用レポートとフォロワー獲得コスト

SNS広告運用を始めたら、効果測定を行ってレポートを作成し、KPI達成のためのアクションを明確にしていくことが大切です。

広告運用レポートのために計測すべき項目としては、インプレッション数やクリック数、CTR(インプレッションに対するクリック率)に加えて、広告コストに関するKPI設定も重要だといえます。広告コストにまつわるKPIには、主に以下が挙げられます。

・CPF(Cost Per Follow/Fan)

CPFとは、1人のフォロワー(ファン)を獲得するためにかかるコストのことを言います。フォロワーやファンを獲得するごとに課金されるため、全体予算÷フォロー数で算出できます。

・CPE(Cost Per Engagement)

CPEは、エンゲージメント(「いいね!」やリツイート、お気に入り、返信コメント、クリックなど)の獲得単価です。エンゲージメントごとに課金されるため、全体予算÷エンゲージメント数で算出できます。

獲得コストをどう設定すべきか

CPFは一般的に、100円から300円程度が目安とされています。例えば広告出稿の目的を「フォロワー数5,000人増加」とした場合、CPFを200円と見積もれば、必要な広告予算は、200円×5,000人=1,000,000円となります。

しかし、初めて広告出稿する場合は、まずは少ない予算、短い期間でのテスト配信を行ってみることをおすすめします。自社の広告のおおよそのCPFを把握したうえで、広告予算を算出しましょう。


SNS広告の活用事例

Facebook、Instagram、Twitter、それぞれにおいて、広告を上手に活用した成功事例をご紹介します。

Facebook動画広告で若年層にアプローチ(モスバーガー)

若年層からの認知度は高いものの、定期的な店舗利用の割合が低いことを課題としていたモスバーガー。従来のマスメディア広告を補完する形でFacebook動画広告を活用し、若年層へのリーチや売り上げの増加につながりました。

リニューアルしたバーガーのおいしさを伝えるために、あえて口の端についたソースまでを含めて動画で表現。ツッコミどころのある動画を制作し、若年層からの反応を得ることに成功しています。

参照元:https://ja-jp.facebook.com/business/success/mos-burger

Twitter広告で購入数の増加(グリコ)

毎年11月11日を「ポッキー&プリッツの日」としてPR広告を行ってきたグリコ。2013年の同日に向けて、Twitterで「“24時間に最もツイートされたブランド”というギネス世界記録を樹立しよう」と呼びかけるキャンペーンを実施し、多くのユーザーの反応を得ることに成功。2013年11月11日の「ポッキー」のツイート数は371万44ツイートとなり、ギネス世界記録を達成しました。また、同日のTwitterユーザーによる購入率はキャンペーン前の4倍に上りました。

参照元:https://ferret-plus.com/2248

Instagram広告でブランドイメージアップ(メイベリン)


化粧品会社メイベリンジャパンは、新製品のマスカラの発売にあたり、テレビCMとInstagram広告それぞれの効果を比較しました。テレビCMではブランド認知度向上と新作マスカラの紹介に注力する一方、Instagram広告では商品を全面に押し出すビジュアルで幅広い年齢層の女性にアピール。購入意向とブランド好意度の向上については、Instagram広告のほうが、テレビCMより効果的であったことがわかりました。

参照元:https://business.instagram.com/success/maybelline-japan/


SNS広告の失敗あるある

当然ですが広告出稿には費用がかかります。些細な設定ミスが大きな損失につながってしまうことも少なくありません。SNS広告出稿で多く見られる失敗パターンとして、主に以下の2点が挙げられます。

配信期間の設定ミス

配信期間の設定の際、誤って入力してしまったことにより、広告内容と配信されている期間が合わなくなってしまうパターンです。例えば、訴求期間がすでに終わってしまっているキャンペーンの広告や、季節にそぐわない季節商品の訴求などといった例があります。

文字数オーバー

入力できる文字数を上回って登録してしまうことにより、テキストがすべて表示されず、途中で切れてしまうパターンです。タイトルや本文、リンクの設定など、それぞれに定められた文字数制限があるため、注意が必要です。

こうしたミスを防ぐには、期間設定の方法や文字数制限など、広告の仕様をきちんと理解したうえで広告作成および出稿を行うことが大切です。また、広告配信の担当者とは別にチェック担当者を設けることでミスの防止につながります。


まとめ

それぞれのSNS広告の特徴を理解し活用することは、認知度向上やフォロワー数増加などのKPI達成のための有効な手段の一つです。コスト感をしっかりと意識しつつ、SNS広告を上手に活用して、アカウント運用の効果を高めましょう。


参考文献:林 雅之『デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 「つながり」と「共感」で利益を生み出す新しいルール(MarkeZine BOOKS) 』(株式会社翔泳社・2018年・P146〜149、P152〜156)



株式会社コムニコ

株式会社コムニコ

コムニコは2008年に創業されたSNSマーケティングのプロフェッショナルです。これまでに数多くの企業のパートナーとして事業をサポートしてきました。 2016年には事業の実績を生かし、SNSに関わる教育プログラムの開発・人材育成に従事する一般社団法人SNSエキスパート協会を設立するなど、SNSマーケティングの普及にも務めています。 また、培った知見をもとに、SNSアカウントの運用管理や検索・分析が効率よくできるクラウドツール「comnico Marketing Suite」、「POST365」、Twitterキャンペーンを効率的に運用できるツール「ATELU」の開発、提供をしています。